最近増えだしたベジフルオイルなどのパームオレインが多く入った食用油。
今回のこれがそうなのか?
昨日の気温は最低気温が16℃位で最高気温は21℃位。
常温で固まる油はBDFには向かない。
冬の経営を意識したものですが…。
僅か18L程度の中に大量の粒子が舞っています。
容器壁面のものは、こびりつき、ナカナカ剥がれない。
目の粗いタオル地で漉してみます。
片手間で1日半掛って、こんなに採れました。
温度から云っても、米油はモット低くなってからだったような?
廃油を集める方が知ろうとしないと何時まで経っても判らないし、改善もされません。
とりあえず、手間隙掛けての、ろ過分離が精一杯です。
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とある国がパームオイル原油の輸出税を下げてインドネシア(13.5%)との価格競争に対抗するとかしないとか?
益々、パームオイルが日本に跋扈しそうです。
競争原理で、菜種や大豆の油の値段が下がると良いのだけれど…。
2012年10月06日
廃油の話12-10
2012年10月04日
BDF再生結果12-10
先のAV6の廃油を通常レシピでBDF化したものを再度反応させ、メチルエステル純度を上げる事を試みました。
ご参照;http://kankyou-system-p.sblo.jp/article/58255754.html
ご参照;http://kankyou-system-p.sblo.jp/article/58423973.html
本日、検査機関から、速報が届きました。
FAME95.41%→99%
モノグリセリド0.93%→0.2%
ジグリセリド1.39%→0.4%
トリグリセリド2.27%→0.4%
ジグリセリドはエステル二量体が殆どの様子。
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GCチャートを比較すると面白い事が…
各グリセリドのピークが小さくなっています。
ジグリのピークは皆無です。
トコフェロール類のピークが僅か小さくなっています。
酸価が0.15mg-KOH/g→0.39mg-KOH/gと増えました。
(今回サンプルは前回と違い、2回お湯洗浄しています。)
一発で、純度アップの値に近づく為の方程式をAV4の廃油で試しました。
明日、検査機関に送付する手続を取りたいと思います。
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洗わない場合の触媒残存量はどうなのか?
夜遅く、別の検査機関からFAXが入りました。
金属K分 34mg/Kg
金属Na分 5.7mg/kg
与えたKOHの量は、ざっと2770mg/Kg
(金属K分として按分してください)
大分減っているものの、触媒吸着装置のフィルターを再生しないといけないかも?
2012年10月03日
酸化防止剤とBDFの話12-10part1
電気回路設計の解釈の行き違いから、サンプルを12時間前後110℃にしてしまいました。
AV4の廃油で作ったBDFのサンプルは加熱有り無しで、こんなに変色しました。

左が非加熱、右が、加熱過剰。
色味がこんなに違います。
念のため、AVチェッカーで有意差を確認した所、有意差はありません。
臭いは僅かにツンとした感じが加熱過剰サンプルに見受けられます。
酸化防止剤のおかげでこの程度で済んでいるのかな?
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ヨシノックスBHT、とバイノックス(R)という商品名。
成分は、ほぼ一緒でした。
2,6-ジ-t-ブチル-p-クレゾール
BDF1Lに対し、1g程を添加しました。
20kg袋と小分け仕様のもの。
少量生産には多少割高でも小分け仕様のものが、理想です。
2012年09月30日
AV4廃油でBDF製造中12-09part2
2012年09月27日
AV4廃油でBDF製造中12-09
2012年09月21日
BDFと石鹸の話12-09part2
諸説在ろうかと思います。
反応槽で沈降させた廃グリセリン。
表面で皮膜を作ったり、BDFが上部にあると、
界面で纏まったり…。
反応追い込みユニットを再度通したAV6廃油で作ったBDFは、思いのほか廃グリセリンが採れました。
メタノールを多く抱いているせいか、サラサラしています。
追い込み装置のみの廃グリセリンは、泡立ちが…。
もっと採れるのかな?
今の所の透明度はこんな感じ。
あと数日追い込んで見ましょう。
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10〜15cm位の落差で2L/min.で落とすと、始め泡立ちが在りました。
数分後に消える泡。
石鹸分なのか?グリセリド類のせいなのか?
両方が関係しているかも?
今は、直ぐに消える泡しか観察できません。
2012年09月14日
BDFと石鹸の話12-09part1
2012年08月27日
極度の劣化廃油12-08part9
AV6相当の極度の劣化廃油のBDF化
エステル分では、
通常レシピ…………95.4%
アレンジレシピ……96.2%
トリグリセリド
通常レシピ…………2.3%
アレンジレシピ……1.1%
ジグリセリド
通常レシピ…………1.4%
アレンジレシピ……1.8%
(これには、エステル重合物?が含まれるとの事=除いた数値は後日)
エステル2量体と推測された物質を除くと、
通常レシピ…………0.3%
アレンジレシピ……0.3%
(簡易試薬3倍量で有意差が出た事はダイマーが原因かナ?)
モノグリセリド
通常レシピ…………0.9%
アレンジレシピ……0.9%
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AV6(=6mgKOH/g)で発生する石鹸量は?
およそ5.7倍して…
34.2mg石鹸/g=34.2g石鹸/Kg
廃油1Kg中に34.2g発生
水分は?
およそ0.32倍して
およそ2mg水/g=2g水/kg
この水が触媒KOHとメチルエステルとの鹸化に繋がるか否か?
計算が間違っていたらゴメンナサイ。
あくまでも、イメージする為の計算ですので、精度はイマイチかも?
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2012年08月25日
樹脂ろ過の話12-08part2
ICP(EN14538)では、Kや、Naがどのような形で含まれるかは判断できないそうです。
樹脂ろ過前後の値として
樹脂ろ過前
K…………19mg/Kg
Na………1.0mg未満/Kg
樹脂ろ過後
K…………22mg/Kg
Na………7.0mg/Kg
ろ過後にNaが増えています。
イオン交換樹脂の持つNaと粗BDF中のKが置換されたものと思われます。
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サンプリング手法として、樹脂ろ過前の配管ドレンからと、樹脂ろ過後にドラム缶容器の上澄みを採取。
ドラム缶容器の上澄みに偏在しているとすると、このデータは不確かなものになります。
ソレを踏まえて、事象の1ページとして捉える事、更に多角的に自身で確認する事が肝要です。
皆がやっているから…
効果の真偽の程を確認せず真似る事は愚行と言えるでしょう。
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(KOHなど)触媒成分として存在する場合、グリセリンの特性を利用すれば除去は可能です。
問題は石鹸分として存在する場合です。
グリセリンの特性を最大限利用しても、完全除去は困難でしょう。
BDF中の石鹸分は、BDFに溶け込んだ状態の石鹸の特性を理解する必要があるでしょう。
顕在化させて除去する。
温水洗い手法なら、水に溶かして分離する事になるでしょう。
無水手法なら?
様々な除去方法の作用副作用を把握し、必要な作用のみを利用しなければなりません。
知恵が無いなら、さっさと洗えば宜しい。(笑)
2012年08月23日
樹脂ろ過の話12-08part1
で、どのようにして触媒成分や、メタノールを除去しますか?
又、反応の度合いは?ETC.
家庭から出る廃油を中心にしている所から、AV1前後と思われます。
グリセリド類の割合とエステル含有率から計算しても、100%に3%強足りません。
残り3%は何でしょうね?
水分が多いんですよね…。
どうすれば良いでしょう?
S社装置の反応槽には、ヒーターより下部のデッドスペースが存在しますので、水分蒸散工程時に槽の上下循環が必要と思われます。
ETC.
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樹脂ろ過を行っています?
その樹脂ろ過で何を目的にされていますか?
反応なら、メタノール浸潤と温度制御をして僅か期待できます。
触媒除去は…グリセリンを吸着できたら、そのグリセリンが吸着してくれる可能性は在りますが…。
樹脂メーカーが保証していますか?
樹脂メーカーが喧伝していたのは樹脂のグリセリン吸着ではなかったでしょうか?
ETC.
前後の品質確認が必要では在りませんか?
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本日、別件で依頼していた樹脂ろ過工程の前後のデータの速報が届きました。
ですが、データの解釈に少しディスカスが必用です。
明日以降に相談いたしましょう。
2012年08月18日
極度の劣化廃油12-08part8
2012年08月16日
極度の劣化廃油12-08part6
2012年08月15日
極度の劣化廃油12-08part5
2012年08月13日
極度の劣化廃油12-08part4
新たに除去できた廃グリセリンは100ccにも満たない量。

トータルで34Lになるかな?
35℃での透明度は…。

念のため、もう一日ヒーターOFFで循環します。
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AV1〜2の廃油100LにAV6程の廃油50Lを混合したものは、トータル26.7L程の廃グリセリンが…。
歩留まりは96%位でした。
AV6廃油100%では歩留まりはどうなるのかな?
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先ずは、高反応率を得ることを主眼にします。
あとは、不純物の除去のテーマ。
無水でトコトン処理してから、蒸留や水洗いした方が環境に、品質においてブレナイと思います。
触媒の吸着剤は、廃グリセリンや精製グリセリンで…。
簡易試薬で判別(油滴の沈降)出来るレベルの話ではなく、モット上位に在ります。
2012年08月12日
極度の劣化廃油12-08part3
2012年08月11日
極度の劣化廃油12-08part2
反応のレシピは、温度を2℃高く(55℃)した事、メタノール量を27Lにした事。
30Lだと溶解温度が低めになる様子。(KOH1880gでは活性が低い?)
現有設備を改造しないと目標の24Lには出来ません。
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反応直後は…
気泡が多く巻き込まれたのか、ナカナカ、クリアになりません。
約100分後は、ややシルエットが見える程度。
元の劣化廃油は液面センサーの浮き子のシルエットも確認できません。
これからドレぐらい綺麗になるか?
観察して行きましょう。
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透視度を吟味する際は、液温やトリグリセリド類が無い事が重要になります。
上の写真の状態では、洗ったとしてもモノグリセリドやジグリセリド・トリグリセリドは上手く除去できるのか?
先ずは反応を高率に追い込んで、透明度をアップしましょう。
廃グリセリンを分離して面白い事が…。
次回に続く。
2012年08月09日
極度の劣化廃油12-08
久しぶりに出会いました。
AV値が4以上の廃油。
過去には、大手企業からの廃油で経験しましたが…。
同一業種の中小企業で同じことが…?
8年ほど前は、もう少し良かったと記憶します。
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AV4以下は全てマッ黄色!
乱暴なやり方ですが、1:1で、新油と混ぜます。
酸化ブロック製法が限りなくAVが低いと見越しての判断です。
小瓶に50ccずつ入れて、鬼シャッフル。
検査紙でチェックするとAV3辺り?
ということは、AV6付近の値になろうかと思います。
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廃油の質の悪さの確認はこの辺が安く済む手法かと思います。
メタノール、触媒比率を変えずに、反応を何処まで追い込めるか?
やってみなければ判らない?
なら、ヤッテミマショウ!
2012年07月27日
廃グリセリンの話12-07
反応が上手くいけば、投入したメタノールと同量(容量=L)の廃グリセリンが発生する?
実しやかにBDF現場で囁かれる指標です。
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エステル含有率やグリセリド類の残留割合を数値化して裏づけを持っていないと、全くのデタラメになるでしょう。
同一プロセスで高反応率を導いた際の廃グリセリンの量と低反応率に終わった際の廃グリセリン量の相関を事前に検証していないといけません。
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グリセリンの分子量を1として
トリグリセリド……約10
ジグリセリド………約7
モノグリセリド……約4
100kg(およそ110L位)の廃油から得られるグリセリンはおよそ10Kg(およそ8L)。
これに、メタノールや触媒成分、水分、石鹸分、色素分、ETC.が混じり、増量されます。
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100kgの粗BDF中に
1wt%のモノグリセリドが在れば、250g位のグリセリンが…
1wt%のジグリセリドが在れば、143g位のグリセリンが…
1wt%のトリグリセリドが在れば、100g位のグリセリンが…
残っている事になります。
コレラを搾り取る装置が、特許出願技術です。
2012年07月26日
触媒残存量12-07part2
反応追い込み前のK成分量に注目してみましょう。
Kとして52mg/kgということは、分子量から、
K:KOH=39:56
KOHとしては、74.7mg/kg存在する事に…。
粗BDFの比重を0.88として、
150L×0.88=132kg
132Kg×74.7mg/Kg≒9.8g
およそ10g(粗BDF中のKOH)
混ぜたKOHの量は1880g
1870gは何処へ?
答え:廃グリセリンの中へ移ったことになります。
反応直後の粗BDF中のKOH量はもう少し多かったと思いますが、大半は廃グリセリンへ移行したと思われます。
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BDFの反応が高反応率に収束する為には、瞬時の反応が必要となるでしょう。
先人達の特許出願技術の中にもソレを示唆するものが散見されます。
タービン翼と邪魔板を用いた手法など
今回の斜傾タービン翼の水平から30度の傾斜には正直がっかりしました。
先ずはこの手法で何処まで高められるか?
茨の道が続きます。