2013年07月23日

BDF製法の考え方13-07

BDF製造方法についての検索キーワードが在りましたので…。

アルカリ触媒によるBDF製法の要点をまとめてみましょう。

水洗い(湿式)と非水(乾式)に共通することは、エステル交換反応を高率に導く事。

原料廃油の水分、異物、遊離脂肪酸など阻害要因を出来る限り排除する。
アルカリ触媒は純度の高いもので、製造年月日が新しいものを選ぶ。
流通・保管時の吸湿や、CO2の吸着などで劣化しないように心配る事。
メタノールも同じような事(吸湿)が云えるかな?
******
廃油のAV値はなるべく低いものが好ましいです。
AV値が高いほど歩留りが悪くなる傾向があります。
廃グリセリン量が多くなる傾向が在ります。

反応前処理として…
異物を除去する工程や水分を除去する工程が必要です。
*********
メタノール量・アルカリ触媒量をどんなに吟味しても反応後の様子は透明度が悪い場合が多いです。
反応後静置23時間13-07.jpg
写真は反応後23時間静置したモノ。
廃グリセリンを下抜きする前だったと思います。
濁りの原因は、グリセリド類、グリセリン、水分、ETC.でしょう。
エステル交換率も1度で常に規格満足することは厳しいと考えます。
********
そこで、様々な後処理が必要になるのですが、…。
このあとイキナリ水で洗う製法では、品質(エステル含有率)のバラツキが大きくなる可能性が残ります。
私なら、更にエステル変換率を高め、アルカリ触媒成分を低減してから洗います。
反応追込み中13-07.jpg
写真は上の写真の品物を反応追い込み(途中)したものです。
(水で洗っていません)
せめてコレくらいにしてから洗った方が品質の下ブレが抑えられます。
蒸留方式もモノグリセリドの量を低減してから蒸留すると、良いでしょう。
*********
廃グリセリンを下抜きしたあとは、追い込み装置に通液・循環するだけ。
アルカリ触媒方式の様々なBDF装置に融合可能です。

人が張り付いている必要は在りません。
無人稼動が可能です。

装置を構成するメインの多孔質体は1度も交換していません。
今までに3kL近くを処理しています。
目詰まりなどの劣化がない限り、使用が可能です。

過去には10kL以上を処理できましたが…更に目詰まり防止用のプレフィルターを前段に設けておりますので…。
それ以上の寿命(処理能力低下)になるでしょう。
目詰まり以外の処理能力低下は再生処理をする事で活性を上げられます。
(理論的には半永久的カナ?)

授産施設からの装置販売の可能性を検討中です。

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2013年07月15日

攪拌器の実力は?13-07

昨日、久しぶりの反応を行いました。
燃料ストックは、あと2週間分はありますが…。
エア式攪拌器とエアコンプレッサー。
反応工程前半には、送液のためのエアポンプも同時に動きます。
エア式攪拌器単独の空運転では、600rpm位アベレージで591rpm。
反応槽に全て原料が注ぎ込まれた後の回転数は、214rpm位…。
空転時平均13-07.jpg 反応時最低13-07.jpg
送液エアポンプの停止直前が一番低いです。
*********
電動化するに当り、目標回転数を幾らにするか?
インバーターでは40〜60Hzの間でトルクフラットになっている?
記憶が曖昧です。

エア攪拌器は0.2kW相当。
電動化は0.4kWを考えています。
重量増は槽の強度を考えた場合、避けたいです。
蓋の部分は作り直して補強構造にしたいと思います。

もう一度仕様書をよく読んで選定しましょう。
********
冬に動かないなどの不具合が出たエア攪拌器。
減速機の中のグリスの影響や、エアコンプレッサーの能力低下が要因と思います。

一番の問題は、これらが寒さに弱い事。
工場内雰囲気を室温域に保てれば良いのですが…。
設備費・維持費が膨大です。
攪拌器の電動化がリーズナブルと思います。

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2013年07月07日

マルチフィルター交換13-07part2

S社など…
出来たBDFに対するフィルタリング操作(ろ過)を行わないBDF製造プロセスは、問題です。
しかも、S社はグリセリン廃液や洗浄廃液の取り出し口と製品取り出し口が一緒…。
このようなプロセスでは、小型車・乗用車の燃料フィルターに負荷を与え、外気温が低くなる季節に、BDFの動粘度が高くなり、噴射ポンプの吸液抵抗が著しく増します。
S社などのダメな理由の一つです。
(他にも理由は複数在ります。)
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今回はスポンジタイプから中空糸膜に替えます。
メッシュはスポンジタイプと同様に1μ。
中空糸膜1ミクロン13-07-06.jpg
********
精製度合いの悪いBDFで起こった不具合現象を分析したとして…。
どんな結論に至っているのか?
聴けば・読めば笑えます。
100%FAMEを目指してゆけば、出会えない不具合。
フィルタリングには2つの意味・目的が在ります。
燃料タンク〜エンジン・リターンの間で燃料の変化するであろう温度範囲にて常に固体物体の除去。
低温度域で極めて粘性の高い液体(グリセリンなど)や固体に変わるものの除去。
*********
トラックなどに観るフィードポンプ(送液)→燃料フィルター→サプライポンプ(吸液&加圧・送液)の燃料の流れと…。
ロシナンテ号など乗用車・小型車に観る燃料フィルター→サプライポンプ(吸液&加圧・送液)の燃料の流れが在る様です。
フィルタリングの影響が顕著に出るのは乗用車・小型車になります。
トラックなどの大型車は、ボディーブローのようにジワジワと…悪影響が効いて来ます。
(気付いた時には手遅れなんてことも…あるかも?)
フィードポンプで1kg/cm2以上の圧力でのろ過が発生する可能性が…。
当然異物がスルーする危険が在ります。
フィルタリングは燃料フィルター以下のメッシュで1kg/cm2以下の圧力で行う事が理想です。
使用する外気温以下の液温でのフィルタリングが理想です。
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寒い時期、酸化防止剤1000ppm強含有BDFでの酸化防止剤の析出で、目詰まってしまったスポンジフィルター。
このスポンジフィルターは良い仕事をしたと思います。
直ぐに交換できれば良かったのですが、時間が掛りすぎました。
(結果、ロシナンテ号にエンストの事象が発生しました。)
********
粗末なBDFにはエンジン熱による高温と噴射ポンプによる高圧で、変化・劣化した常温域=固体が発生します。
水洗い=S社製BDF使用で燃料タンク内部に良く観察できます。
過去にロシナンテ号のカルテで紹介しました。

BDFに関わる以前に馴染みの深い中空糸膜フィルター。
良い仕事をしてくれるのか否か?
S社と比較にならないほど精製度合いを上げて生産していますが…。
スポンジフィルターと比較して良い仕事をするのか否か?
同等程度の効能なら、廉価なスポンジフィルターに軍配が上がります。
*********
モノタローでの廉価販売は、地方の商社を脅かします。
貧乏人には有難いのですが…。
一番欲しい0.5μフィルターは在庫切れが多いのが難点です。






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2013年07月04日

マルチフィルター交換13-07part1

時間が限られた中で、設備のケアをします。
今回は、マルチフィルター内部のフィルター交換。
本来は5月位にやりたかったのですが…。
(ろ過圧力が高くなった頃が理想です。)
延ばしに延ばしました。
フィルター交換13-07-04-1.jpg フィルター交換13-07-04-2.jpg
内部には相当ごみが溜まっています。
配管やタンクの中のゴミや、オープン容器に降り注ぐゴミ。
フィルター交換13-07-04-3.jpg フィルター交換13-07-04-4.jpg
本体を外す時間が取れませんでしたので、明日以降の作業になります。

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2013年05月31日

計量器の電池交換13-05

BDF計量器のPIUSI社製K-24の電池を交換します。
先の給油で誤作動を起こしましたので…念のため。
電池交換K-24-13-05.jpg
2011年製造された計量器を昨年春に購入。
使用から1年経ちます。
交換した電池は、お買い得な安目のヤツ。
電池−単四13-05.jpg
メイドインチャイナは気に入らんが…まあ、様子を観ましょう。
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交換前電池は1.47V、新品は1.60Vで使用されていない状態でのテスタでの測定値。
動作時は電圧降下が起きるでしょう。
アルカリ電池を使用する事は消費電流が比較的高い事を示します。
替え時と云う事でしょうか?
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2013年04月30日

いろいろ13-04part3

地元の桜が枝の先に数輪咲き始めました。
桜が満開になるのは未だ先の様子。
自宅の水仙が咲き始めています。
この頃、自宅近くでササダケが採れます。
3日くらい前に採った跡があるので、イマイチでした。
ササダケ13-04.jpg
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連休を利用して、検索エンジンで安い測定機器を探します。
騒音計と回転数計。
測定器13-04.jpg
回転数計で、現状を数値で把握し、改善による費用対効果を推測します。
騒音計で現状の五月蝿さを数値化。
改善後の数値がどれだけ低減しているかを見るため。
*********
現状は、反応後の追加反応追い込みで、BDF量およそ150L位。
攪拌しても、227.5rpmほど。
回転数13-04.jpg 
廃油とメタノールを混和した直後は、動粘度は高目だろうし、液量も180L近い。
(加温による膨張で多めになる)

反応時に300rpmを求めるには遠く及ばない事が判ります。
コンプレッサーとしては、能力MAX.
管路抵抗はゼロに近づけ、最早、改善点無しの状態。

更なる改善は、防爆電気モータでの攪拌。
エア式で0.2KW換算から電気式で0.4KWへのアップを考えています。
重量で観ると、電気式モーターでは0.2KWと0.4KWは同じ様に見えます。
強度アップは…2,3アイディアは在りますが…。
設計のスペシャリストとのディスカスが必用かも?

連休明けに進めましょう。
********
FAMEへ至る様々な手法があります。
特許手法も多々あります。
問題は、利点・欠点を正しく理解しないと使いこなせない事。
安易に否定するのは未熟な証拠。
否定するかれらの論理にはエステル含有率や、グリセリド成分含有比率が数値として示されない。
工業製品を目指さず、民芸品レベルで満足するとソウナルノカナ?(笑)




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2013年04月28日

工業製品ときどき規格外品?13-04part2

先の反応直後の写真から…
更に含有するグリセリンや、グリセリド類をグリセリンに追い込んで…トラップすると、コンナに澄んで来ます。
反応追込み中13-04.jpg
トラップした廃グリセリンは、1.2L程。
廃グリ分離13-04.jpg
ビーカー上部はロシナンテ号のエアフィルター交換作業を併行して行っていたので、油断しました。
エアフィルター交換作業は後日。
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更に追い込みます。

posted by sasap- at 19:48| Comment(0) | TrackBack(0) | BDF生産技術

2013年04月27日

工業製品ときどき規格外品?13-04

メタノール攪拌槽の攪拌軸改造後の反応状態。
反応後、およそ1日。グリセリンを抜く前・後の写真。
グリ抜き前13-04.jpg グリ抜き後13-04.jpg
カメラを新調し、ようやくフラッシュの焚き方が判ったのですが、明るさの違いはカメラの自動調整なのかな?
底まで観える透明度を確保。
又、一歩工業製品に近づいた感じです。
市場の多くは次工程に移り、このまま反応を終える手法ですが、当該システムは更に反応を追い込みます。
*******
メタノール攪拌軸は、SUS440磨き丸棒。ハメアイはh5を確保。
ヒズミが少ない事が上手く作用したのか、共振や芯ぶれは在りません。
15L位で攪拌翼の上部が浸り、18L位から、使えそうです。

大きな変化は、攪拌エアモーターへのエア供給量。
圧、流量とも大幅に減らさないと、適正な攪拌回転・攪拌状態が得られません。
コストメリットは希薄ですが、良い方向と思います。
**********
反応時の工場内の気温は15℃位、廃油温度は60℃、反応温度も60℃。
メタノールは27Lに1.88kgのKOHフレークを10分チョットで溶解。
廃油の量は150Lです。
反応攪拌時間は200分。
廃油のAV値は味の素のAVチェッカーで1〜1.5辺り。
********
反応は、エア機器を使用しているため、工場気温に左右される。
廃油のAV値や、異物残留度合い、水分残留度合い、KOH触媒の劣化度合いETC.
バラツク要因は多岐に渡ります。
どうしても下ブレしてしまいます。

どうやって、規格内(工業製品)に引き上げるか?
そのシステムがアルカナイカ?…が、良し悪しの一つの基準になります。
********
規格外品ときどき工業製品や、稀に工業製品などが市場に多い気がします。
規格外の下ブレ度合いが激しい時、検査でスクリーニング出来れば、使用車に問題が出ないでしょうが…。
検査が高価な事、判別に時間を要する事…。
今後の課題と思います。
(一発で常に規格内に出来る事が最善ですが…道半ばと言ったところでしょうか)

posted by sasap- at 09:46| Comment(0) | TrackBack(0) | BDF生産技術

2013年04月22日

いろいろ13-04part2

写真は後日。
メタノール・触媒=攪拌槽の攪拌軸改造がほぼ終了。
メタノール攪拌軸13-04.jpg
あとは…ステンレス割りピン呼び径3.2(市販表記は3)を入手予定。
(以前のものが使えそうな感じですが…)
**********
現状は、攪拌翼が24L入れるまで上部までは浸らない。
27Lの容量が攪拌行為に対し、適します。
(かなり、無理して取り付けています。)

今回は、攪拌軸を8cm延長して、無理なく7〜8L少ない量での攪拌混合が可能です。
反応槽の攪拌能力がアップしたら、初回21L、二回目3L位の二段反応が可能になります。
目標は、初回18L、二回目3〜4L位を実験してみたいですね…。
(攪拌軸が芯ぶれなどの振動を帯びた際の固有振動と運転回転数により共振を起こさない事が前提です)
触媒量は、メタノール活性必要量+AV値補正量+αを初回、
二回目は、メタノール活性必要量+α

今後の時間軸での実験の基本です。
********
様々な手法の欠点だけを挙げて、異なる方向へ誘導する方々がいらっしゃる様子ですが…。
自己の利益誘導型が多い様子。

信頼できるのは、現状に対しての欠点を補い・克服し、利点を活かして、100%FAMEにより近づく方法を示せる事。
信頼できないのは、自己の手法のみを有効としながら、100%FEMEに対してドレ位の数値(%)が確保出来るか、数値が示されていない事。
又、最低保証の数値(%)が示されない事。
未熟な技術者の営業手法です。

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2013年04月12日

BDF製造トラブル13-04part2

詰まったバグフィルターを外します。
10μフィルター13-04.jpg
灯油水抜き剤(IPA=イソプロピルアルコール)をウェスに染込ませ拭き取ります。
バグフィルター内側13-04-01.jpg
替わりに5μフィルターを取り付けます。
バグフィルター13-04-02.jpg
10μフィルターはエアガンでのエアブローが必要なので、準備に時間を要しますので。
5μフィルターではイキナリ0.06MPaまで通液圧力が上がります。

60℃位の液温でシーツ生地を用いてろ過した廃油。
5μフィルターでは一桁の室温状態での通液はキツイかな?
暫く様子を観ると共に予備フィルターを購入しましょう。


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2013年04月09日

BDF製造トラブル13-04part1

写真は後日。
ステンレスボールバルブ1/2から滲みが発生。
僅かですが、酷くならない内に交換しましょう。
バルブ交換後13-04.jpg
材質は…316?
304を指定したはずでしたが…。
304部品値段は1900円/個。
316はモット高い。
食品・医薬品業界で主に使用されます。
********
バグフィルターが詰まりました。
バグフィルター13-04-01.jpg
圧力は0.2MPa位で、箍の継ぎ目から漏れが僅かに発生。
中の廃油を抜いて、掃除が必要です。
明日以降に実施しましょう。

10μmバグフィルターを付けて3KLは漉したかな?
シーツやタオル生地での前段ろ過のおかげで意外と持ちました。

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2012年12月03日

サンプル送付12-12

サンプルを山菜ビンに詰めて送ります。
写真は(後日アップ)…混合アニリン点のもの。
サンプル比較12-12.jpg
ガスクロサンプルは割愛します。
先の湿式サンプルはエステル98.4%ながら、色味が茶色です。
少し色が着いた蒸留サンプルは10月下旬精製、11月下旬蒸留だそうです。
透明な蒸留サンプルは、蒸留から2ヶ月は経っていたような?
再度確認しましょう。

ガスクロが3点で〇×円
混合アニリン点が3点で△
併せて…検査代がバカにならない。
検査貧乏といえるかも(笑)

溶剤性の体系化が出来れば上出来です。

posted by sasap- at 20:51| Comment(0) | TrackBack(0) | BDF生産技術

2012年12月02日

とある水洗いBDF12-12-02

先に戴いていた湿式BDFサンプル。
ガスクロの結果が出ました。

メチルエステル……98.4%
モノグリセリド………0.8%
ジグリセリド…………0.1%
トリグリセリド…………0.2%
エステル二量体………0.5%
FAME規格の下限辺りに位置しています。
*******
このほかに、酸価が0.61mgKOH/gと高目です。
製造プロセスにおける洗浄前の中和に用いた薄硫酸(濃度70%)の影響が懸念されます。
水洗浄回数が3回ありましたが、水の濁りが最終回でも僅か観られました。
水洗浄をあと2回行えば…良いかも?
他で硫黄分の検査も行う筈なので、その結果数値を観てから判断した方が良いでしょう。
*******
気になるのはエステル二量体の量です。
原料廃油はAV2辺りの様子。
二量体量が多いのは触媒KOH比率が多い為?

AV4辺りの廃油だったらもっと多いことでしょう。
先ずは混合アニリン点の検査を依頼しましょう。
posted by sasap- at 18:12| Comment(0) | TrackBack(0) | BDF生産技術

2012年11月27日

いろいろ12-11part3

温調計が壊れました。
修理を終えるまで代替品でしのぎます。
温調計12-11.jpg
オムロンE5CB-1Qホニャララ?
センサー入力部分で、断線のエラーメッセージ。
ヤマタケで代替します。
故障原因は何なのか?
バスタブ曲線の初期不良?
修理が終わったら、原因を聴いてみたいですね?
************
愛車ロシナンテ号にうっすら雪が…。
積もる雪12-11-27.jpg
今週末は秋田市含む県央地域も氷点下の予想。
流動点降下剤を混ぜます。
エコプルーバーFI-146を0.4〜0.45Vol%コレを過ぎるとコストが掛るが効果が薄い状態になります。
名前がメンドクサイネ?
アク〇〇〇146の方が判りやすいです。
*******
当該流動点降下剤の効果?
現状から、―2℃位フィルター目詰まり点を下げます。

流動点なら、―40℃以下を記録する場合が在ります。

入れないより入れたほうが、温度を上げた時、溶け易い傾向が在ります。
原料が廃油ゆえ、米油やパーム油が入り込む率のバラツキなどで、元のBDFの低温性能がばらつきます。
整えるには?
廃油ウィンタリゼーション12-11.jpg
廃油によるウィンタリゼーションで液体部分のみ使うなど。
氷点以上の氷点近傍まで使用可能かな?

もう一つのやり方は…
BDF中の高融点成分を分離する。
12月中に造りたいと思います。
posted by sasap- at 22:38| Comment(0) | TrackBack(0) | BDF生産技術

2012年11月24日

BDF精製-静置12-11

廃食油にKOHを溶融させたメタノールを混ぜて、攪拌後。
反応直後12-11.jpg
この写真から17分後。
17分後12-11.jpg
静置19時間後には…。
19時間静置.jpg
静置時間を長くする事で、グリセリンや触媒KOH成分が粗BDF層からグリセリン層へ移行する傾向が在ります。
僅かですが、メチエステル変換率もアップする傾向が在ります。
******
これから反応追い込み装置で、更にエステル変換率を高めます。
グリセリントラップ機能、触媒KOH成分軽減機能があります。
*******
エステル変換率をどのレベルまでアップできるか?
水洗い直前の変換率が如何に高いか?
FAME規格に合致できるレベルは稀有の様子。
大抵が動粘度を下げた程度。

自覚できている方が少ない気がします。
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2012年10月25日

BDFと真空ポンプ12-10

稼働時間数十時間ほどで、真空ポンプが壊れました。
昨日メーカーから試運転が終わって届いたモノにオイルを入れると…。
真空ポンプ12-10-24.jpg
黒く舞い上がるものが…
給油12-10-24.jpg
オイルを行き渡らせる為に間欠運転し、立ち上げます。
************
黒くなったのは、内部のカーボン部品の摺動部の磨耗から?
「問題ない」とは書いていますが、材質の選定及び、摺動部の面粗度などが疑問です。
*******
BDFプロセスでメタノールを真空引きする事は良くない様子。
コールドトラップが余程強力なモノでないと、真空ポンプのオイルに混ざり、水分を吸引した際に、油水分離しにくくなる可能性が高い。
僅か1L程の真空ポンプオイルで動いているこのポンプには更なる工夫が必要でしょう。

排気管のオイルミストトラップをポンプ真上からずらし、凝集後の逆戻りを防止します。
改善後の報告は、工事完成後に行いたいと思います。
*********
いずれにせよ、オイル交換はマメに行わなければならないでしょう。

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2012年10月23日

BDFと石鹸の話12-10part2

AV4の廃油で造った加工途中のBDFサンプルのK,Na成分の分析結果が出ました。
樹脂ろ過後の状態です。
これから、加温真空脱水・ろ過工程を残します。

分析結果は…
K…………………8.7mg/Kg
Na………………52mg/kg
樹脂ろ過で、石鹸分としてK→Naの置換が在った模様です。
********
今回の処理では、反応槽の温度を55℃のまま、反応追込み装置に通液した為、反応追い込み装置内部のグリセリンが多孔質体から流出して、触媒&石鹸分の吸着・除去効果が充分に機能しなかった様子。

触媒吸着装置の機能も劣化している可能性があります。
こちらは、再生には、メタノールでの洗浄の後、グリセリンの含浸が必用です。
今週中に出来れば良いのですが…。
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2012年10月17日

失活と再生12-10

AV6 アレンジレシピで造ったBDFの再処理を行っています。

55℃の温度帯で反応追い込みユニットを使用するのは…。
高反応率に収束はするが、反応→グリセリン発生→多孔質体に留まる→触媒・メタノールを吸着→反応…の輪廻が崩壊し、失活する様子。
グリセリンが多孔質体に留まれない自体が発生するのか?
今後の解析が必要でしょう。
*******
再生の為に、反応槽に1Lの精製グリセリンを入れ、攪拌します。
反応槽には、150L位のBDF、メタノール9L、触媒量420g位が既に在ります。
ある程度メタノールと触媒を吸着しながら、分散したグリセリンは5μフィルターから、追い込みユニットへ…。
失活12-10.jpg 再生12-10.jpg
左がグリセリン投入前。
右が投入・攪拌(5分ほど)後、18時間ほど循環。
反応追い込みユニットから分離された廃グリセリンは、5L。
再生−廃グリ12-10-17.jpg
明日又、1Lは取れそうです。
その前は、3日掛けて0.5L程。
再生前12-10.jpg
再生後の液の色味は流量計の背面の色より薄くなっています。
色味12-10.jpg
*******
液温は45℃の温度帯で行っています。
余剰な廃グリセリンは、触媒やら、メタノールやら、水分やらを吸着し、BDF通路にはみ出した部分で粘性が低くなると、多孔質体から油滴として外側に分離・沈降します。

反応追い込みユニットを使いこなすには、観察力とセンスが求められます。
ドチラも、小生より長けている方々が沢山いらっしゃると思います。


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2012年10月11日

BDFと二量体12-10

エステル変換率を追い求めてゆくと…。
最後に、小さな壁にぶち当たります。
一つは、各グリセリドが1000ppm以下にナカナカ収束しないなど。
もう一つは…二量体が出現する場合が…。

ガスクロチャートのジグリセリドのピークの手前に幅をもったカーブ(山)が観えます。
AV値の低い廃油原料では余り確認できませんが、AV値の高い油では比較的観える様です。
********
昨日、AV4の廃油で作ったBDFの検査結果が届きました。
MEが99.1%
モノグリセリド0.1%
ジグリセリド0.7%(二量体含み)
トリグリセリド0.1%
ジグリセリドは二量体が0.6%位在りそうです。

今後は是非、分別評価して戴きたいですね。
*********
今回のレシピは
AV4廃油150Lを55℃
メタノール27L
触媒KOH 1.88Kg+((AV値-2+0.5)×150L×比重(0.9))g
0.5は補足係数です。

システムにより多少変化します。
特許出願中のユニットがあればこそ成り立つ方程式と考えます。
あとは…AV6の廃油が再度準備できれば検証できるでしょう。
**********
検査数が少ないので、仮説の域を出ませんが…。
二量体について…
同じメタノール、触媒量において、AV値が高くなるにつれ、増える傾向があります。
AV値が高い廃油で同量のメタノール量において、触媒量が増えるにつれ、増える傾向があります。

AV6の廃油で作るFAMEにおいて、今後予想される二量体量の推定値は…2.1%前後?
誤って、某所に1.2%と伝えてしまったあせあせ(飛び散る汗)
後で訂正しましょう。
*******
二量体を低減するには…?
AV値を改善する。
例えば、イオン交換樹脂にメタノールを含浸させて…
液温を調節した廃油を通す。
前処理として遊離脂肪酸のみをME化する。
(主反応の前に脱水操作は必要と思います)

もう一つは、多段階にメタノール・触媒を小分けして与えて反応を促すなど…。
又、もう一つは、AV値の低い油のみでBDFを造るとか…。
応えは沢山在れど、既存システムに適合可能な手法は限られます。

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2012年10月09日

BDFと石鹸の話12-10part1

加工途中のBDFの液面に浮かんだ結晶のような膜。
上澄みの結晶を集めるように、山菜ビンに採取。
始めは、液中に浮遊していましたが…。
時間が経つと、底の方に白く沈殿しました。
(液面にも細かな結晶が浮遊)
石鹸12-10-09.jpg
山菜ビンの中にステンレス製ボルトや、鉄製ボルトを入れました。
表面の観察をする為です。
鉄製ボルトの方が、表面に石鹸が付着しやすい…。
表面のクロメート処理が関係している様にも観えます。
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石鹸分を顕在化させれば、沈降分離や、フィルタリングでの分離も可能でしょう。
今の処、1μマルチフィルターのハウジングに取り付けた圧力計は、殆どゼロに近い状態です。
フィルタリング除去は未だ能力としてユトリありカナ?

基本は、触媒成分として低減させる事。
石鹸化したものを吸着除去やフィルタリングで低減させる事。
BDF中の石鹸や触媒の理を見つけ、利用できれば、無水技術でも可能です。
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