検査項目の在り方について
廃食油を原料として使用する前提に在れば、更なる検査項目が必要です。
一つはトリグリセリドなどの重合物。
もう一つはエステル二量体。
これらも全て数値化されて始めて技術の方向性が定まる気がします。
今後、検査機関に赴き、相談したいと考えます。
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欧州のように菜種油を新品で使用するとか、米国などのように大豆油を新品で使うとか…。
東南アジア?のようにパーム油を新品で使うとか…。
技術的課題や方向性は違うと思います。
それらの国々から道具を仕入れても、使い方を間違えれば効果はイマイチでしょう。
*********
特許技法の更なる向上を目指して、複数社に課題を提示しています。
応えてくれるか否か?
今しばらく様子を観ましょう。
2014年03月03日
BDFの検査項目について14-03
2014年02月28日
10%残油残留炭素分について14-02-28
本日速報が入りました。
二つのサンプルを預けていました。
原料は、一部長期間保管した重合物が多いだろうと思われる廃油と、最近集めた廃油がブレンドされたもの。
反応・静置後のサンプルとそれを更に反応追い込み装置で、追い込んだ後の触媒成分吸着処理前サンプル。
反応追い込み装置のフィルターが壊れていましたので長期間イジッテいます。
結果は…
10%残油残留炭素分について
反応・静置後のサンプル………………1.45w%
触媒成分吸着処理前サンプル…………0.02w%
(上記サンプルを特許技術で石鹸分とグリセリンを分離除去して僅かなメタノールと触媒で再反応した後更に特許技術で、グリセリド類を追い込み反応したサンプルです。)
出来過ぎた結果です(笑)
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10%減容時の液温と真空圧について、報告を戴いています。
液温
反応・静置後のサンプル…………206.7℃
触媒成分吸着処理前サンプル…207.0℃
真空圧
反応・静置後のサンプル…………1.319kPa
触媒成分吸着処理前サンプル…1.329kPa
*********
乾式でもこのような値です。
減容操作前にメタノールと水分の影響を排除する為の、分留操作をお願いしています。
キチンとやった結果なのか否か?
正式報告書の注釈記載をお願いしています。
******
残留炭素分は、100%FAMEを目指すと、規格に入ってくる様子です。
トリグリセリド重合物が多い原料廃油で、確実に規格に入る操作を導くには?
生産者の探求が大事と思います。
蒸留操作は、誰がやっても、規格に入ってくると思われます。
一段目の反応がクソの結果なら、歩留まりは期待できませんけど…。
*********
同じ結論に達しながら、規格に対し、どれ程に導けるのか明言しないサイトがあります。
ウソをつきたいなら、新油に近い廃油を使ってBDFにして、検査すればよい。
どのような反応プロセスで行っているか、詳細を明らかにすれば、それだけで、読み取れます。
2014年02月11日
いろいろ14-02-11
バッテリーのヘタリが心配です。
購入したのは2010年の10月頃。
ソロソロバッテリーの交換時期かな?
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10%残油残留炭素検査。
元々は、軽油のセタン価向上剤の副作用防止などのための模様です。
減圧・加温で10%まで容量を減らすとして…。
高分子・高沸点のものが、取り残されます。
トリグリセリドダイマー
ジグリセリドダイマー?
トリグリセリド
モノグリセリドダイマー
ジグリセリド
エステルダイマー
モノグリセリド
グリセリン?
FAME(脂肪酸メチルエステル)
順番合ってるカナ?
高分子・高沸点のモノが多いと、10%まで容易に減容出来ない。
真空度を上げる、加温温度を高くする…。
加温温度を上げると不飽和脂肪酸メチルエステルが二量体に変質する可能性が…。
更に比重がドンドン重くなるでしょう…。
残留炭素分が多くなると思います。
********
反応を高率に導けば、少なくなるかも?
特殊フィルターは明日入庫予定。
明日以降、チャレンジいたしましょう。
2014年01月16日
酩(酊)想(像)14-01-16
トリグリセリドの二量体などのオリゴマー。
ジグリセリドやモノグリセリドへ導くにはトリグリセリド単体より難しいような気がします。
コレを仮定として。
**********
AV値が高い油を元に行った実験で、触媒量が多いほどメチルエステル二量体が多くなる傾向が在りました。
メチルエステル二量体はトリグリセリドのオリゴマーのくっついた部分がメチルエステル化されて生まれたと更に仮定します。
******
良いBDF装置とは、トリグリセリドのオリゴマーの残留をゼロにするモノ。限りなく近づけるモノ。
ソレを目指したいと思います。
********
問題は、どうやって検査するのか?
メチルエステル二量体はガスクロで観るとして…。
トリグリセリドのオリゴマーはどうやって?
本日、検査機関にこの疑問をぶつけました。
果たして答えが在るかどうか?
暫く待ちましょう。
規格に対する検査だけではヨリ高みには届かない気がします。
*******
軽油の分子の6倍以上?のトリグリセリド二量体などのオリゴマー。
ソレを残すBDF装置・製法より、より分子量の低いメチルエステル二量体(軽油分子の2倍位?)へ全て導いて…。
良いBDFを作るには劣化の低い油を出来るだけ選択することは必要と考えますが…。
もう少し、100%反応を目指してみたいと思います。
********
トリグリセリドノオリゴマーや、メチルエステル二量体の成分が低温特性に与える影響は?
場合によっては数%含有する場合も…。
未だ闇の中か?それとも既に研究論文が在ったりするのかナ?
調質BDF構想の耐寒BDF製造に関してより簡単に出来るヒントがあるかも知れません。
2013年12月05日
いろいろ13-12part2
最近のキーワードでちらほら…。
本日のキーワードが露骨でしたので…。
某社イオン交換樹脂の話。
某社で喧伝するのは、グリセリンの吸着除去。
小生の感じるのは、使う側の稚拙さです。
自分の処のBDFの質を知らない。
自分の造るBDFの成分分析が出来ていない。
なのでBDFプロセスの課題が把握できていない。
隣の芝生が青そうなので真似てみる…。
BDF検査代金を惜しんで、見当ハズレに多額を出費。
哀れでなりません。
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タイミングを見てのBDF検査。
昔に比べれば、大分安くはなりましたが、未だ高額と感じます。
高額だからこそ、100%FAMEに向けてのヒヤリングなどのディスカスは不可欠です。
某社のイオン交換樹脂が活きるのは、乾式BDF製造所において、生産するBDFのグリセリン含有率が高い場合など。
導入後には更に工夫が求められます。
導入さえすればOK?
結果(=成功)を買ったと勘違いする処が多いことも事実です。
選択(=導入)を誤れば、結果(=成功)は中々得られません。
当たり前に気付けない。
乾式・湿式BDF製造法の全てのBDFプロセス用アイテムに云える事です。
******
当方が取得した特許技術は湿式・乾式双方に利用可能です。
エステル反応が未熟な場合、引き上げます。
湿式はBDFの純度を揚げると共に洗浄水の汚染度(=BODなど)を減らします。
乾式は、BDFの純度を揚げると共に、残留するミネラルを減らします。
含有するグリセリン量もBDF規格に順ずる事も出来る様子です。
未熟さが酷いほど時間が掛ります。
短時間で済ませるなら?
特許技術アイテムを一段だけでなく、数段重ねれば、ワンパスも可能と思います。
今後資金に余裕が出来れば、実装・公表したいと思います。
2013年11月22日
いろいろ13-11part3
検査機関に質問をぶつけております。
エステル含有率96.5%の残り3.5%は何か?
エステル(FAME)より低分子か?又は低沸点を示す物質か?
それとも、高分子か?又は高沸点を示す物質か?
どちらが、どれだけ多いか・少ないかを知れば次(100%)へのアプローチが見えてきます。
*********
過去に税金を使った各生産所のBDF検査が行われましたが、次へのアプローチ方法が全く示されていません。
しかもデータは公表されていません。
名前(生産所)を伏せての公表は出来たのでは?
税金の無駄遣いもいい所。
所詮、予算消化の為のワッパカ仕事。
関わる人間の質が問われると思います。
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質問してから1週間が経とうとしています。
月曜日には再度フォローしましょう。
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ココに来てプラネットワーゲン構想は現実味を帯びてきたか?
日本の車雑誌にはあまり詳しく載っていなかったような?
【東京モーターショー13】VW ツイン up! 世界初公開、リッター90km超を実現
ご参照;http://response.jp/article/2013/11/20/211194.html
XL1の…車体を国家戦略として廉価に大量生産出来れば、革命が起きるのだが…。
石油業界が反発するし、鉄鋼業界も…ネ?
現実路線としては、VWツインupが一番近いという処か?
それにしても実燃費と、値段が気になりますね…
リーズナブルなら是非欲しい1台です。
*********
小型軽量技術、2気筒エンジン技術、ディーゼル技術に長けたダイハツと、水平対向エンジンに長けるスバルを傘下においても、トヨタのアホはヨウ造らん…。
トップがボケなのか、支える幹部がボケなのか、それとも両方なのか?
いずれにしても期待=薄 ですな!
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最近のロシナンテ号の燃費は14.0km/L〜14.6km/L。
車の中で暖を取る為のアイドリングが多いため?
厚着をしてもう一度取り直しましょう。
********
来週、近隣の市町村では雪と氷点下の最低気温との予報。
何時流動点降下剤を入れるのか?
「今でしょう!?」(笑)
来週末の給油の際には、添加剤を準備しましょうか?
********
米油由来BDFについての検索キーワードが増えました。
グリセリド類が規格に対して余裕を以って少ない前提で…。
ドウ?マネジメントするか?
使用環境において最低気温10℃以上なら気にする必要は薄いのでは?
寒冷地でなら、小生の調質BDF構想の中の耐寒BDFに仕上げて使用すればよい。
ヒヤミコギなら、廃食油回収業者にお願いして質の良い菜種廃食油と交換してもらえば良い。
出来ない言い訳を考えるより、出来る為に最善を尽くした方が良い。
************
2013年10月21日
閑話休題13-10
BDF事業の起業考える場合。
地の利、人の利、金の利が揃っているかを考えます。
揃っている事を前提として、品質を如何に確保するかが勝負です。
品質をおろそかにして、販売やら、事業採算性の吟味やら…。
事業失敗する方々は大抵このパターンです。
私に徳が無いばかりに、失敗者が後を絶ちません。
********
灯油が配達コミで100円/Lを超えているとか…。
一般家庭ならある程度の備蓄が可能なので、非常時にも暫くは暖は取れるでしょう。
しかし、旧いアパート等では、備蓄は厳しいです。
今後のエネルギーを考えると、地産地消が理想です。
薪などを見直しては如何でしょう?
米農家の厄介者のモミガラを燃料に…。
多少の不自由を容認出来れば低炭素社会は可能です。
行動しましょう。
一歩踏み出せば、時代は動きます。
2013年08月21日
ゴムとBDFの溶剤性13-08
BDFがゴムに対して、どのように作用するのか?
写真は300AフランジパッキンEPDMの品。
1年と4ヶ月ほど使用して、内側のブヨブヨ(ワカメ状態?)が我慢できなくなりましたので、外しました。
綺麗に洗って、拭き取ると、暫くして、ブヨブヨした所から油がにじみ出てきます。
*******
ゴムの分子間に油分が侵入し、膨潤状態になります。
結果、フランジパッキンがワカメの様にヨレヨレに…。
にじみ出てきた油分を拭き取り、日陰に置いておくと、徐々に油分を放出しながら、元の形に戻ってゆくようです。
*********
溶剤性は軽油と比較すれば、BDFの方が高い事が云えます。
日常点検や定期点検は燃料ラインに必要でしょう。
フッ素ゴム材に変更するか、適度な頻度での定期交換が望ましい。
一部に無交換や、無改造を謳った処が在る様子。
壊れてからどんな言訳をするのか?
何処までニジミや膨潤を我慢するのか?
興味があります。(笑)
2013年07月30日
BDFの溶剤性13-07
先に問題になった、燃料給油ポンプのホース。
ワイヤー入り塩ビホースに取り替えましたが…。
ホース表面に汗を掻いています。
床には液の溜りが出来ています。
この液体は…水に浮きます。
BDFと推測します。
*********
ワイヤーが入っているせいなのか、肉が厚いせいなのか…?
余り膨潤したようには見えません。
以前使用したブレードホースや、ピンク色の燃料ホースは、ニートに使用する事により膨潤が見て取れましたが…。
(でも、表面のニジミは無かったような?気がします。)
以前のゴムホースの様に、表面が溶け出している様子も在りません。
分子構造の違いなのかも知れません。
*******
評価としては実用的では在りません。
テフロンホースにしようかな?
ネットで見つけたテフロン製フレキシブルホースの会社に連絡しましたが、本日は回答が在りませんでした。
明日以降に期待しましょう。
リーズナブルな値段なら、紹介したいと思います。
2013年07月06日
BDFの溶剤性13-07part3(オマケ)
2013年07月05日
BDFの溶剤性13-07part2
BDF給油用に購入した、工進のドラムポンプ。
本日、代替ホースを購入。
*********
カツテ、廃食油の送液用に使用していました。
とあるBDF生産所でBDFの用途にも使用していました。
今回、耐久性評価も兼ねて交換します。
ワイヤー入りが良いのは、静電気除去に応用できるから…
**********
以前のホースを途中から切り取り、挿げ替えます。
BDFの使用前、使用後のゴムホース切断面は…
写真右が使用後です。
膨潤が顕著な様子。
軽油でも僅かな膨潤は発生します。
BDFの場合が顕著なんです。
**********
ロシナンテ号の燃料ホースは限界管理。
ホースバンドが着脱しづらいか、否か?で判断します。
燃料タンクに繋がる網入り燃料ゴムホースが最優先でした。
次が燃料フィルター周辺だったかな?
いずれにせよ燃料ホースに対して、定期的な目視点検などは必要です。
2013年07月03日
BDFの溶剤性13-07part1
一部で、交換必要なしの論調がありますが…。
大事なことは、軽油に比べて、溶剤性が高い事実。
つまりは、ゴムを侵しやすい。
写真は軽油などにも使える工進のドラムポンプのホース。
使用からおよそ1年と2ヶ月経ったかな?
厚さおよそ5mmの網入りゴムホース。
静電気除去用の銅線も観得ます。
*******
表面に滲んだ液は光沢を帯びています。
このようになったゴムは、触れるものが皆黒くなります。
ゴムが溶けて移った感じ。
このようになったら、交換が好ましい。
当該ポンプの場合は材質変更を試みましょう。
なるべく、安価なものを考えます。
フッ素ゴムだと数万円はする様子です。
一巻単位での購入は数十万の様子。
とても手が出せません。
NBRとしながらも、軽油ではOKなのにBDFではこの有様です。
ニトリルとブチルの配合割がどうたらこうたらはこの際無視します。
溶剤性の指標として…。
混合アニリン点がBDFにおいては氷点下を示します。
軽油は70℃前後かな?
数値が小さいほど溶剤性が高い傾向にある…。
*********
日光が当る一層タイプのゴムホースは日頃の目視点検&交換が必要です。
多層・網入りゴムホースも定期的な点検・交換が望ましいです。
異常が認められたら交換しましょう。
******
軽油と特性・物性が違うBDFを軽油と同じように使いこなすには、ソレナリのケアが必要です。
エンジン寿命を100万kmとした場合、100万kmまで、問題なく使えて、初めて安全・安心なBDFと云えます。
早期(僅か数万km)に大丈夫と云った処が多いのは、それだけ低レベルのBDF品質の争いなのでしょう。
軽油との違いを正しく知り、注意を払って正しく維持・管理して、末永く使う…。
簡単なようで結構難しいです。
2013年05月08日
BDFはナゼ普及しないか?13-05
秋田においては、成功事例が見えない事。
失敗者が情報を閉ざしてしまっている事。
BDFを正しく理解出来ない、排ガス規制に対応したディーゼルエンジンシステムを正しく理解出来ないETC.
多岐に渡ります。
********
先人達の失敗が正しく検証されない為、悪い風評だけが残ります。
軽油との違いを正しく知る。
いくつかは過去に紹介しました。
ディーゼルエンジンシステムにおける燃料混入の事実。(軽油・BDF問わず)
エンジンオイルが固まる=風評はこの辺に在りそうです。
エンジンオイル管理の悪い車に使用すれば、焼き付きのリスクが大きくなります。
100%FAMEからほど遠い品質。
未反応油脂(グリセリド類)、ミネラル、メタノール、水分がどの範囲でばらついていたか、ロクに検査されていません。
自分の製法・ソフトが優秀としながら、100万km走行保証されるかは誰も云わない。
*******
解決の為の応えは沢山あります。
取捨選択が可能ですが、販売されている物件を見ると…未熟な気がしています。
改善の余地アリ?
100%を目指さない方には無縁の話デス。
2013年04月10日
いろいろ13-04
スマートカードタイプなので…。
新品の購入を検討しましょう。
*********
100%FAMEを目指し、精進するにつれ、トラブルには出会えなくなります。
乾式、湿式問わず、不純物を0.1%レベルから、0.01%レベルと下げるほど、注意点は絞られます。
BDFは溶剤性が高い観点から、接液部分の樹脂・ゴム類は点検が必要です。
漏れや、劣化、膨潤など、異常が観られたら、交換しましょう。
限界保全より予防保全が肝心です。
2万km程でDPDフィルターがドロッとした煤で詰まります。
ソレッテ高温でドロットして、冷えるとカチカチデハ?ETC.
乾式BDFユーザー関係者との会話。
燃費は大型車故、5km/L位として…。
4000L使用した事になります。
当該乾式製造方法には、触媒成分低減システムが在りません。
*********
キチンと分析して、100%を目指すと、当然触媒成分も注目されます。
低減システムが無い事がおかしい。
検査しなかったのかな?
おかしい事は、すべてのBDF製造方法において、反応直後の反応率の吟味が無い。
製品=不良品として出来てから、ヤレ滴定がマズイだの、水分除去がマズイだのの言い訳が準備されている様子です。
反応直後に反応のダメサ(又は良さ)を判断。
ダメナ場合、反応追い込み処置を施し、良品レベルへ…。
当たり前が何処でも実施されない。
依然混沌が続く様子です。
********
理想は、常に良質方向に規格値に対する数値がある事。
不純物は常に少ない方向に、エステル含有率は常に高い方向に…ETC.
乾式製造方法でも、メタノールや触媒成分除去が出来れば、2段階反応製法も選択肢になります。
今後、時間軸で紹介できればと思います。
2013年04月03日
BDF製造方法とエンジントラブル13-04
かつては水洗いと無水でのレベルの低い論争がありました。
今は様々な製造方法が派生し、分類されて議論されている様子です。
製造方法が問題なのではなく、何を造るか?が問題ではないでしょうか?
常温域での動粘度を下げたレベルでは、酸化スラッジなどによるノズルの目詰まりや燃料フィルター目詰まり、噴射ポンプ動作不良などが懸念されます。
*******
BDFの特性を正しく理解すると、高純度FAMEで無ければ、多くの問題に遭遇する事が理解できます。
それでもトラブルは完全には無くならない…。
傲慢な方々に顕著なのは、エンジンオイルの交換頻度の不適切さによるエンジン焼き付き。
一般運送での交換頻度はメーカーが推奨する交換頻度・オイルグレード・量を守る事でトラブルを回避できます。
朝から晩までエンジンを停められない保冷車やPTOなどを使用した特殊車両。
交換頻度はモット短くする必要が在ります。
********
コレを無視して、杜撰な管理をすると、エンジン内部にオイルのスケール(適切な言葉が判りません)が発生します。
ブラックシャーシをコーティングしたような光沢を放つ厚膜のものがエンジン内部に観えてくる。
色はタマに茶褐色のあめ色?だったりもします。
コモンレールエンジンに多く観られるポスト噴射による燃料のエンジンオイルへの混入…。
軽油に比べて著しく高い溶剤性を持つBDF。
混合アニリン点での比較は、
軽油68℃位
BDF−5℃位
低いほど溶剤性が高い傾向が在ります。
溶剤性の高いBDFがこれらスケールを溶かし・剥がします。
解けたスケールは粘性が極めて高いので、オイルパン下部にタール状に溜り、冷えて固まります。
エンジンオイル吸い込み口を塞ぎ、ウェット又はドライサンプシステムが壊れ、エンジンが焼付く。
解けて循環したスケールがやがて循環ラインの各部署で尚且つ潤滑の欲しい部品の処で固まると…潤滑不足の磨耗なども懸念されます。
BDFでエンジンオイルが固まる。
こんな噂が自称=車に詳しい方々の間で発生します。
エンジンオイルは様々な不純物を捕らえて尚且つ潤滑や冷却を担います。
タール状に固まった成分の中の異物(活性白土など)がトラブル原因とか?
これも自称=BDF日本一?の方の論調の様子です。
自称なのが悲しいですね…。
100%FAMEを目指し、達成すればどんな製造方法でも基本・大丈夫なんです。
数値を示さずに自分の製造方法だけが問題ないとする論調には閉口してしまいますね(笑)
製造方法が手段でなく、目的化している…。
製造方法は、高純度FAMEを導く為の手段です。
導けない生煮え製造方法が殆どですが…。
本物は数値で語ります。
ホンモノを探しましょう。
*******
BDFを使用する資格として普段のオイル交換はコマメニ行いましょう。
既にエンジンオイルがスケール化している方々にはお勧めできません。
どうしてもというなら荒療治が必要でしょう。
(エンジン焼き付きのリスクは完全には回避出来ないでしょうけど…)
2013年03月26日
動粘度とディーゼル13-03
ディーゼルエンジンは軽油を前提に造られています。
軽油は季節によって、1号〜3号(特3号)が準備され、高温における潤滑や低温における始動性を確保。
廃食油由来BDFは、コレにどう向き合うのか?
高温における動粘度は大丈夫だと思いますが、酸化安定性が問題。
エステル化が高率でないとスラッジが出やすい。
あとは…低温特性が軽油に劣るという事実。
耐寒BDFという選択肢もありますが、動粘度が軽油より高い。
HPに載せたグラフから、軽油の−10℃の動粘度の数値と同様なのは耐寒BDFタイプGでは0℃辺り。
ご参照;http://kankyou-system-p.com/keiyu-BDF-Kinetic%20viscosity.pdf
********
大事なことは…
噴射ポンプを含む燃料系統での動粘度に対するマージンの中でBDFを使用する事。
マージンについて誤解すると軽油でも壊れます。
とある場所では、特3号軽油で重機のディーゼルエンジン噴射ポンプが壊れたとか…。
高温域での潤滑不足が原因と思われます。
********
植物油において…100°Fで種類により、およそ30〜50mm2/Sの動粘度を示します。
使用する事(=廃食油)により、より数値が大きくなります。
そのままディーゼルエンジンに使用するなら、動粘度を軽油に近づける為に高温にしなくてはなりません。
システムの温度に対するマージンの範囲内に納めて使用する事が可能なら、WVOにも未来は在るでしょう。
********
軽油に対して高い動粘度。
燃料フィルターのダメージは極力ゼロに…。
不純物(固形物質・ゲル状物質含む)は事前に極力排除されるべきです。
正しく理解し、正しく処理する事が肝要と思います。
2013年03月25日
低温動粘度と耐寒BDF13-03
とあるサイトで…。
−40℃で液体のBDFを観ました。
感想は…すごく硬そう。
リノレン酸MEなら、可能との事でしたが…。
*******
耐寒BDFタイプGの低温動粘度を最近示しました。
−20℃における動粘度は、40℃の植物油脂40mm2/Sとさほど変らず。
今回は耐寒BDFタイプRの目詰まり点と動粘度の検査依頼します。
−35℃での動粘度をお願いします。
え?−30℃が下限測定限界?
では、−30℃で…。
*******
−30℃の動粘度の予想は45〜52mm2/S辺り?
検査結果次第で、−20℃での動粘度も調べていただきましょう。
検査速報は4月になりそうです。
2013年03月19日
最近のキーワードから13-03
グリセリン結晶として、溶媒などから5ミクロンフィルターでろ過という事なのか?
固=液分離なら、ろ過も在りですが…
様々な疑問があり、検索意図=内容の詳細が知りたい処です。
*********
BDF中からグリセリンを分離するには…
主に液=液分離になります。
物性の違いからの分離方法など…。
蒸留や油水分離フィルター・膜などで分離する手法や、一般的な水洗いがあります。
BDF中のグリセリンの物性を把握しましょう。
水洗いはグリセリンに含まれたアルカリ触媒成分による別な意味で副作用(邪魔)が出ます。
**********
乾式に拘ると…。
グリセリンの除去やアルカリ触媒成分の低減が可能になります。
メタノール・水分の低減が可能になります。
エステル変換率がより100%に近づきます。
2013年02月09日
BDFといろいろ13-02
マダマダ油断は出来ない様子です。
本日も真冬日地域が多数とか…。
長期予報から観ても春未だ遠し?
雪掻きに半日ほど費やします。
********
数日前、通勤途上の道路で軽自動車が横転していた為、10分ほど遠回りしました。
桜台、大平台、山手台、御所野、…新興住宅街の除雪は、後手に回り、その為も在ってヘタになります。
氷にならないうちに除雪できれば手間も減るだろうに…
市内を複数のブロックに分け、ソレゾレの場所に雪捨て場を造り、効率をアップする。
各所=担当の除雪業者名を明らかにし、住民にランク付けさせ、料金を段階的にする。
当たり前の発想が秋田市役所の役人からは出てこない。
役に立つから役人なんだ。
TVに出てきた元官僚の方の言葉が胸に響きます。
最近の役人は、役立たずだから役人のような気がします。
最近会った市役所から、ずっと前に地元の役場から、感じた思いです。
秋田市において国家公務員に対する指数がおよそ110とか…
無駄な残業付けて県一番の高給取りと揶揄する方々も居る様です。
50歳代で年収800万円以上とか…。
給料に見合った仕事してる?
小生からは観得ません(笑)
*******
高速(道路)を使って実験サンプル造りに工場へ向かいます。
―20℃雰囲気でPPC用紙を用いて漉したサンプルを氷点近傍雰囲気で放置。
すると…

―20℃から、出立てはコンナ様子。

調質BDF技法を用いています。
―20℃で透明液体は後日アップします。
*******
調質BDF技法の前提はME変換率の高いBDF=FAME。
極低温に耐えられるモノとそうではないモノ。
そうではないモノも氷点近傍では透明です。
(撮影時の気温は―1℃ほど)
*********
調質BDF技法において、理論上ではおよそ9割以上が製品になります。
現時点では原料のWinterizationが前提になります。
(前提にしない為には更なる高純度が必用と考えます)
耐寒温度の有意差で使用できる季節・地域に違いが出ます。
2013年02月04日
BDFとディーゼルエンジンの未来について13-02
(落下でピーピー故障警報が止みません。)
実験に使う為に、…。
真空ポンプオイルのリフレッシュ化と、別事業の為。
仕事場で…試行錯誤が思考錯誤になっている事に、イラッとします。
********
BDFの進むべき道は、FAMEとしての高純度化と高温酸化安定性、動粘度の低率化など。
ディーゼルエンジンは、排気ガス規制の為、マルチ噴射口や、噴射回数が多くなる(多段マルチ化)など厳しくなります。
噴射圧を高圧にして噴射燃料の霧状粒子の微細化の為、孔径は細くなる傾向にあります。
異物、スラッジ、炭化物、カーボンの堆積などで、閉塞などの不具合を生じ易くなります。
軽油でも起き易く、BDFについては、コレに対応する必要性があります。
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軽油に特化した味付け=制御が成されるディーゼルエンジン。
最近は、10万分の1秒を制御するとか?
ご参照;http://www.denso.co.jp/ja/products/oem/ptrain/diesel/diesel_tech/technology.html
i-ARTについての解説は次回に致しましょう。
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高純度化で動粘度は、MEの物性に近づきます。
現状では、グリセリド類の存在により高目です。
低温での軽油との乖離が顕著になる為、更なる工夫が必要です。
耐寒BDF(FAME)については…実験結果を含み月末かな?
失敗しないように頑張りましょう。