BDF設備のメチルエステル化率を上げてゆく途上で…。
115℃でBDFを加熱脱水をしてゆくと…。
加温途中からレモン色のBDFが薄い番茶色に変化してゆく場面が稀に観られました。
酷いものは茶色い澱が現れ、やがて沈降しました。
コレラのほとんどは、1μフィルターで除去できましたが…。
メタノールやBDFには溶けず、水に溶ける茶色い澱…。
ナニコレ?
メチルエステル変換率を更に上げると発生しなく(観察できない)なりました。
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エステル含有率、グリセリド類、その他成分を合算しても、100%にならないBDF成分。
残ったものは?
BDF成分検査機関の推定として、トリグリセリドのオリゴマーでは?との回答。
その根拠として…
2012年 鹿児島大学工学部研究報告(第54号)
「バイオディーゼル燃料に含まれるエステル二量体の濃度と動粘度の関係」
の文献を紹介受けました。
エステル二量体に関しては、GCのジグリのピーク手前に現れるかまぼこ型のようなカーブで観えるらしいので、エステル二量体の量より圧倒的にトリグリセリドオリゴマーが多いのだろう。
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とある食油メーカーのサイトで…トリグリセリドオリゴマーは加熱調理使用限界付近では7w%位あるそうです。
大型フライヤーの底にはもっとあるのかも?
これをBDFにする為、更に加熱脱水するとモット増えるのかな?
このオリゴマーがメチルエステル化反応し難いとしたら…
歩留まりが悪くなる?
このオリゴマーの分析をどうするか課題です。
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水洗い系BDFでリン脂質が話題になっている処もある様子ですが…
何PPMでしょう?
大豆油粗油には1.5〜2.5%含まれる様子ですが、精製後は、0.003〜0.0045%になるそうです。
特許文献から推測するに、100PPM(0.01%)以下にコントロールされていると思われます。
リン脂質が原因でしょうか?
水洗いしているのにね…何PPM残っている場合の話なんだろう?(笑)
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10%残油残留炭素分を蒸留BDFに遜色無いほどに近づける事が出来ました。
とはいっても、2段階アルカリ製法と小生の特許技術の組合わせですが…。
2段目のメタノール量が廃食油100容量単位に対し、2〜3.3容量単位で可能な事が京都と違う所かも?
反応釜を始め、全てを理想の形で、再度評価できれば…。
意外と早く解決できそうな気がします。
(2段目が必要なくなるかも?)
10%残油残留炭素分は軽油の規格と一緒で0.1%以下で良いと思います。
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BDF規格数値に対する検査数値が常に満足しているか?
ワーストデータが規格数値に対し、満足している所は稀有かも?
バリデーションに向けての精進は、3月で中断いたします。