2014年01月03日

BDFの反応温度が大事?14-01part1

原料廃油の条件が煮詰まると…。
BDFの反応温度が大事と思っていましたが…。
特許技術に胡坐をかき、更なる追求をしていませんでした。
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今回、寄せられた相談に対して…。
溶解温度(熱量)を利用しましょうと案内しながら…。
我に返ると、では、理想の反応温度(熱量)の場とはどうなのか?
究めているのか?
諸所の場所においての装置、気温、圧力など、製造条件で変るとは思いますが…。
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前回、メタノール温度が5℃位のときのKOH触媒溶解温度は…。
およそ40℃。周囲の気温は3℃位。

今回実験したのは、メタノール温度は15℃位。
その際の溶解温度は、49℃位。
周囲の気温は、5℃位。
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10度液温を上げると…。
触媒が溶け切るまでの時間が、おおよそですが、15分→10分と5分ほど短縮されました。
(あくまで一事例として考慮下さい。)
10℃上げたのに、9℃の上昇とは、周囲の気温との差が大きくなり、周囲に逃げる熱量が大きくなったと推測します。

設備の導入時点前から…二転三転。
やれ、防爆費用が嵩むとか、建物の建設費用が嵩むとかETC.
必要性の優先順位の低いものから必用設備を削った結果…。
冬場に弱いプラントになりました。
併せて製造量の限界の低い設備になりました。

改良=改造すれば、その枠をある程度、壊すことが出来ます。
費用はそれなりに掛りますが…。

果たして、追加していただけますかネ?(笑)
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触媒の溶解時間に関して…。
メタノール液温が、高いほど…。
触媒の溶解スピードが早い→単位時間における溶解発熱量が高い→液の温度が短時間で上昇→溶解スピードが更に早い…繰り返し&繰り返し。
メタノールの初期の液温は、容器や周囲への配慮から、25℃辺りに落ち着くのかも知れません。
(特に沸点を超える溶解時発熱温度ではメタノール蒸気のコントロールは難しいです。)

では、触媒溶融メタノールの温度はいくらが良いのか?
高いほど良いのですが、60℃に近づくにつれ、蒸気の量が多くなります。
周囲の火種への気配りや、密閉性など、作業の安全性への気配りが重要になります。
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触媒とメタノールを予め混合して保管する造り置きプロセスが多い事は事実です。
反応温度を上げる為、廃油の温度を上げて…?
冬場は、キンキンに冷えた触媒溶融メタノールを添加?

冬場と夏場で反応に対するBDF反応レシピが異なる場合が多い事も事実です。

触媒の活性、メタノールの活性は大丈夫でしょうか?
時間が経つにつれ、保存状態などから、湿気を吸着して失活する等、リスクを抱えます。
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本日、AV3相当の廃油で製造しました。
触媒溶融メタノール温度は49℃位。
それ以外の当設備での熱量&反応温度に関する気配りは前回同様。

出来上がり(見た目)に関しては…明後日以降に公開予定です。
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かつて、常圧より高い圧力での反応を実行する装置が在りました。
メーカーが潰れた為、現存するのは幾らでしょう?

触媒・メタノール溶解装置において…。
メタノール液温に無頓着。
溶融メタノール温度を常に高めに設定できたら、理想でしたでしょうに…。
試してみたい実験です。

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