トリグリセリド・オリゴマーの多い廃油を使ってBDFを造った際に迷路に迷い込みました。
完成品の出来がイマイチに…。
特許装置で丁寧にグリセリド類を取り除こう(反応追い込み)としてもシブトク沸いてくるジグリやモノグリ。
前処理の水分除去がマズカッタ?
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廃油加熱温度を60℃から100℃に上げてみたりとか…。
真空ポンプを反応終了後のメタノールや水分除去に使わない為に、蒸発温度以上に加熱するとか…。
オイル封入真空ポンプは、メタノールを吸い込むと、オイルに溶け込み、更に水分までもが一緒に溶け込み、部品が錆びたり、偏磨耗を起こし壊れる。
出来損ないのBDFは、110℃以上の加熱でスラッジを発生させました。
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検査機関に分析を依頼すると、検査項目を全て足しても100%にならない。
不明成分は何?
検査機関からは、トリグリセリド・オリゴマーとメチルエステル(FAME)ダイマーに関する論文が紹介されました。
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トリグリセリド・オリゴマーは揚げ物をする過程である程度発生します。
高温で揚げる、長時間加熱する行為は、トリグリセリド・オリゴマーを著しく増やします。
BDF(FAME)精製工程で水分蒸散の為、高温にする行為は間違いと云えます。
なるべく低温・短時間での真空蒸散が好ましい。
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トリグリセリド・オリゴマーは、全て反応させると、FAMEとFAMEのダイマーとグリセリンになります。
FAMEのダイマーはその量が多いと動粘度が増す様子。
低温ではモット顕著になるでしょう。
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原料廃油を吟味し、なるべくクタビレタ廃油を使わない工夫が求められます。
学校給食やら、蕎麦屋やら、社食など…AV2未満の廃油を使うとか…?
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クタビレタ廃油しかない場合…。
BDFの使用環境温度=動粘度の相関を観ながら、使用期間を決めるとか…。
工夫が必要です。
トリグリセリド・オリゴマーは全てFAMEとFAMEダイマーとグリセリンにする事は必須です。